前回に引き続き田中社長編その②をお届けします!
ーーでは次の質問です。ずばり今の東陽建設工機はメーカーとして何点だと思いますか?
田中:30点です。やはり環境に恵まれていると思います。それは、戦後まもなくでこの業界を狙った初代経営者の先見の明があったからだと思いますね。だから正直、皆がその立場に甘えていると思います。もちろん仕事の手を抜いているというわけではないですよ。例えば競争の激しい業界であれば、必死でコストダウンを頑張っていますよね。その点では我々はまだまだ甘いところがあります。環境に恵まれているからこそ、我々は競争の激しいところから見れば遅れているんだと思います。ですが、逆に言うとまだまだ成長できるということです。
ーー例えば、どこを強化すべきだと思いますか?
田中:営業で言うと、今は製品とメンテナンスなどのサービスを含めた「東陽」というブランドを売っていると思います。どちらかというと、まだメンテナンス主体で信頼から買ってもらうというスタイルが少し多いんじゃないでしょうか。もちろん信頼の上なので悪いことではありません。しかしそういった側面でも、他社の営業マンよりも営業力は弱いと感じる部分がありますし、営業の本質部分をレベルアップする必要があると感じています。
ーーなるほど。具体的にはどんなことをする必要があるでしょうか?
田中:お客様はいったい何を望んでおられるのか、どうすればお客様の悩みを解決できるのかということをもっと考える必要がありますね。そしてそれを実現する実行力が必要です。
ーー開発部や生産部についてはどう思われますか?
田中:改造レベルのものはできても、抜本的に新しい製品が出ないというところにも甘えが出ていると思いますね。開発部はもっとお客様のところに行ってお客様の工場を見るべきだし、営業部ももっと開発部に働きかけるべきです。
ーーでは逆にいい点はありますか?
田中:お客様のところにきちんと顔を出しているということですかね。修理の面でも、サービス精神はあると思います。ほかにも、営業担当でもメンテナンス活動ができることは強みだと思います。お客様とコミュニケーションをとるうえでは、ある程度の技術力というのは必要不可欠だと思いますね。
ーーこれまでお客様と深く関わることで信頼をいただいているということですね。
田中:そうですね。一番いいところは鉄筋加工ということにおいて、お客様と一体となっているところだと思います。それは当社の歴史からも言えることだと思います。鉄筋加工機を日本で初めて開発したところから改良を重ねて来ました。鉄筋加工機が変わることでお客様の加工方法や業態ももちろん変わりますよね。当社の歴史は、鉄筋加工に関わるお客様の歴史と一体になっているということです。
ーーお客様と二人三脚で歩んできた歴史があるのですね。
田中:やはり今後もお客様と歴史を作っていくためには、当社はもっと成長しなければなりません。鉄筋加工機そのものについてはもっと研究して開発する必要がありますし、機械だけに関わらず、鉄筋加工工場のトータルソリューションをしていかないといけないです。また、今は我々が携わっていない施工部分にも関わっていけると思います。
ーーお客様から当社についてどんな言葉をかけていただけると嬉しいですか?
田中:当社がお客様の会社の「一部門」と思っていただけたら嬉しいですね。お客様の中に入り、一体となって事業ができるといいなと思いますね。
ーーなるほど。今後当社が点数を上げていくためのキーポイントは何でしょうか?
田中:やはり人だと思いますね。会社は人からしか何も生まれませんし、継続的に人を育てるということはとても重要です。当社で人を育てることは業界全体の地位を上げることにつながると考えていますし、そのつもりで人を育てていかないといけないと思います。
今回はここまで!その③へ続く・・・